・「求人に「退職金なし」と書いてある・・・、この会社大丈夫なのかな?」
特に、まだ転職したことのない方などで、このような疑問を持つ方は多いようです。
実際、「退職金なし」の会社は、実力主義の傾向が高かったり、注意が必要なようです。
今回の記事では、「そもそも退職金って当てにしていいの?」など退職金の仕組みについて詳しく解説していきます。
「退職金なし」?それって違法じゃないの?
結論から言うと、まったく違法ではありません。
退職金というの70%近くの会社が支給しており、「退職金を払わない = 法律違反?」なのでは無いかと思われがちなのですが、実際はそのような法律は存在しません。
そもそも、退職金というの制度は、終身雇用、大企業神話のような世界観の中で、長く勤めたお礼として会社側が定めたもので、法律で決められた物ではないのです。
中には、いっさい退職金が出ないという会社も少なくありません。
また、実際に支給される額も、会社によって様々です。
※退職金の制度を設ける場合は、詳細について就業規則に記載しなくてはいけないという法律はあります。
「退職金なし」、意外と普通?
では、実際に退職金制度が存在しない企業はどれぐらいあるのでしょう。
5社に1社は、退職金なし
・退職金なし ・・・ 19.5%
2018年の厚生労働省の調べによると、退職金制度のない会社は19.5%になります。
これを見る限り、やはり「退職金なし」の会社は少数派にはなっくるようです。
ただ、この調査は従業員が30人以上が対象なので、30人未満の会社も入れると「退職金なし」の会社はさらに多くなるでしょう。
「退職金なし」は年々増えている?
現在では、5社に1社退職金がないという結果でしたが、この数は将来は増えていくのでしょうか
年ごとの推移をみていきましょう。
平成15年 ・・・13.3%
平成30年 ・・・19.5%
やはり、退職金制度は、年々減ってきてるようです。
退職金というのは、20年、30年後の話になるので、この調子減っていけばかなり少なくなってしまうかもしれません。
会社の規模によって違う
やはり、大企業や公務員といった、安定していると言われる会社は退職金制度がしっかり制定されているようです。
会社の規模別に見てみるとこうなります。
・300~999人 ・・・ 退職金制度なし8.2%
・100~299人 ・・・ 退職金制度なし15.1%
・30~99人 ・・・ 退職金制度なし22.4%
会社の規模が大きいほど、退職金制度が制定されている割合が多い事がわかります。
また、ベンチャー企業や、スタートアップなど、従業員数が30人以下の場合はこの調査では対象外になっており、それを含めると退職金なしの会社の割合はさらに大きくなるでしょう。
これを見ると、中小企業やベンチャーなど、規模の小さい会社に、退職金制度が存在しないというのは、意外と珍しいことではない事がわかります。
そもそも当てしてはいけない
そもそも、「退職金制度」というのは、年功序列、終身雇用が当然の時代で、一生この会社で骨をうずめます!のような世界観の中で出来た制度です。
雇用が流動化し、AIなどに片っ端から仕事が奪われていくような時代には、もう維持できない制度だと言えるでしょう。
また、一括で支払われると、すごそうに見えますが、月に換算すると意外と少ないようです。
転職したらリセット
退職金制度はというのは、「長く勤めてくれたお礼」としての要素が強いと言えます。
なので、転職してしまたらもちろん退職金は減ってしまいます。
特に、入社して3年以内だと退職金が「ゼロ」なんて場合も多いようです。
もし転職する前提で就職するのであれば、退職金は考慮する必要はないかもしれません。
急に、退職金がなくなる可能性も?
退職金制度というのは、法的拘束力がなく、会社側が勝手に設定している制度なので、急に退職金制度がなくなる可能性もあります。
「今日から退職金でませーん」なんてことも存在します。
その場合、「退職金の途中清算」が行われるようなのですが、金額は少なくなる上、本当に支払われないケースもあります。
一生その会社に雇ってもらおうという発想が古い
これから、AIによる仕事の変化や、中国などの海外企業に買収されたり、今よく聞く大企業でさえ、バッタバッタ倒産していく事が予想されるこの時代に、35年つとめて2000万もらおうという考え方が古いと思います。
会社名に甘えず、転職を前提に、市場価値の高い仕事を目指しましょう。
いくらぐらい貰える?(意外と少ない?)
とはいえ、実際いくらもえらるのでしょうか。
今回は、ある会社の退職金で比較してみます。
・勤続10年・・・150万
・勤続35年 ・・・750万
※会社によって大きく違います。(大企業は通常、中小企業の2倍)
では、もし定年まで35年勤務し、1000万円もらった場合は月割りしたらどうなるでしょうか。
月2万2000円になります。意外と少ないですよね。しかも、35年勤務しないとこの数字は減ります。(20年を超えると税金が安くなります。)
ブラックかも?
このように、「退職金なし」の会社も意外と多いことは分かりましたが、実際にこのような会社への転職するのは避けるべきなのしょうか。
結論から言うと、「退職金なし」と求人に書いてあるような会社はブラック企業である可能性があります。
やはり会社における、給料制度というのは、その会社の特性をよく表していると言えるので、よく調べて判断しましょう。
それでは、実際に「退職金なし」の会社の特徴を見ていきましょう。
2.長く働いてもらおうと思っていない
3.資本力が無い
4.そもそも社員を使い捨てだと考えている
5.給料が恐ろしく安い
完全に実力主義
終身雇用、年功序列などが一切なく、成績で給料が決まるような「実力主義」の傾向のある会社の可能性があります。
「成果を出せなければクビ」のような場合は退職金制度は無理でしょう。
また、そこまででは無くても、比較的実力主義でインセンティブ率が高い傾向があると言えるでしょう。
長く働いてもらおうと思っていない
スタートアップにおけるエンジニアや、ベンチャー企業の営業など、そもそも何年も働いてもらう前提ではない、といった場合も退職金はないでしょう。
そもそも、退職金というのは「長く働いてくれお礼」というニュアンスが強いので、これは仕方がないと言えるでしょう。
逆に、大企業や公務員といった安定した会社の場合は、退職金などと言った福利厚生が、しっかりしていると言えるでしょう。
資本力がない
退職金制度は、いつ人が辞めるか分からないので、一定の資金が必要です。
通常の場合は、普段から拠出金を積み立てて置き、退職時にそれを一気に支払う仕組みになっているのですが、スタートアップやベンチャーなどで資本力がなく、次の事業に投資を集中させてしまっているような会社は、退職金制度を設けることができないでしょう。
小さな飲食店や、個人店などもこちらに分類されるでしょう。
そもそも社員を使い捨てだと考えている
世の中には、社員を使い倒して、ドンドン入れ替えてやろうと考えている悪質な企業もあります。
専門性や、希少性がなく、人だけで回してるような業界に多いと言えます。
このような会社はキャリアに傷をつけるだけでなく、心身共に非常に危険なので、絶対に避けましょう。
求人を見る際は、少なくとも離職率がどれくらいなのかというのはチェックするようにしましょう。
給料が恐ろしく安い
退職金はおろか、そもそも給料が恐ろしく安い、というパターンもあるでしょう。
ボーナスなし、通常の給料も低い、
このような会社の場合、退職金制度はもちろん存在しないでしょう。
しんどいので辞めておきましょう。
まとめ
最後に、今回の記事のまとめをさせて頂きます。
・「退職金なし」は意外と普通
・そもそも当てにしない方が良い
・ブラックの可能性も?
いかがでしたしょうか。
このように、「退職金なし」の会社も意外と多いようですが、実際はブラック企業である傾向もあるようなので、転職の際は、慎重に検討するべきでしょう。
また、キャリアを選ぶ時には、仕組みを知った上で、「退職金」自体あまり意識せず、自分の好きな仕事を選ぶのが、良いかもしれません。